消防危第7号

消防特第4号

平成26年1月10日

各都道府県消防防災主管部長

東京消防庁・各指定都市消防長 殿

消防庁危険物保安室長

特殊災害室長

 

化学工場等における点検・保守等の作業中の事故防止の徹底について(通知)

 

化学工場等における事故防止については、日頃から御尽力いただいているところですが、19日に別紙のとおり三重県四日市市の石油コンビナート等特別防災区域内において、作業員5名が死亡、12名が重軽傷を負う爆発事故が発生しました。

本件事故は、第6精製水素精製系クロロシラン分離水素精製設備(危険物施設(危険物製造所))から保守作業のため熱交換器を取り外し、別の場所で洗浄作業を行っている際に何らかの原因により爆発が発生したものと考えられ、現在、原因の究明が行われているところです。

同種事故の再発を防止するため、貴職におかれましては、下記事項について化学工場等の危険物施設の関係事業者に対し必要な指導を適時適切に行っていただくようお願いします。

また、各都道府県にあっては、管内市町村(消防の事務を処理する一部事務組合等を含む。)に対して、この旨の周知をお願いします。

 

 

1 点検・保守等の作業を実施する際には、次の事項に留意し、作業に携わる者全員に保安教育を実施して安全確保の徹底を図ること。

(1) 当該設備で取り扱っている化学物質(危険物を含む。)の性状、作業環境等を踏まえた危険要因を洗い出すとともに、作業手順等が当該危険要因を排除するために有効であることを確認すること。

(2) 火災危険性を有する物質(危険物を含む。)が残留している状態で点検・保守作業を行う場合は、点検・保守作業に伴う圧力変化、温度変化、洗浄剤等使用する物質等により火災危険性が増大することがないことを確認すること。

2 「平成25年度危険物事故防止アクションプランの取組について」(平成25327日消防危第47)別紙1等において示している近年の危険物に係る事故の傾向及び有効と思われる対策、その他過去に発生した事故やヒヤリハット事例等を踏まえ、施設等の特徴に応じた十分な安全対策を講じること。

 

 

三菱マテリアル()四日市工場爆発事故(第4報)

 

消防庁       

平成26年1月10日

 

1800分現在

 

1 発生日時等

発生時刻:平成2619()(調査中)

覚知時刻:平成2619()14:07(119 四日市市消防本部)

鎮火時刻:平成2619()14:21

 

2 発生場所

特別防災区域名:四日市臨海

住所:三重県四日市市三田町5

特定事業所名:三菱マテリアル()四日市工場(第1種特定事業所)

 

3 施設概要等

施設名称:機器を洗浄するための洗い場

施設区分:非危険物施設

 

4 事故の概要

第6精製水素精製系クロロシラン分離水素精製設備(危険物施設(危険物製造所))から保守作業のため熱交換器を取り外し、別の場所で洗浄作業を行っている際に何らかの原因により爆発したもの。

 

5 死傷者等

死 者  5

負傷者 12(重症1名、中等症2名、軽症9)

 

6 消防機関等の活動状況

四日市市消防本部から大型化学消防車14名、大型化学高所放水車13名、泡原液搬送車24名、タンク車14名、救助工作車14名、救急車618名他が出動。消防団車4台が出場。

 

7 事故原因等

調査中

 

8 消防庁の対応

19

14:30 消防庁特殊災害室長を長とする災害対策室を設置し、情報を収集。

16:00 消防庁次長を長とする災害対策本部を設置。

火災原因調査のため、消防庁職員7名の派遣を決定。

16:45 消防庁職員7名を派遣。

 

110

各都道府県、各政令指定都市に対し、化学工場等における点検・保守等の作業中の事故防止の徹底について通知

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