消防危第1号
平成26年1月6日
各都道府県消防防災主管部長
東京消防庁・各指定都市消防長 殿
消防庁危険物保安室長
移動タンク貯蔵所等に対する立入検査結果について
移動タンク貯蔵所による危険物の移送及び車両による危険物の運搬の安全確保について、日頃から御努力いただき感謝申し上げます。
さて、平成25年10月1日付け消防危第170号により、平成25年11月1日から同年11月30日までの期間を中心に実施をお願いした移動タンク貯蔵所等に対する立入検査の実施結果について、別添1のとおり取りまとめましたので通知します。
これによりますと、移動タンク貯蔵所等における基準不適合等車両の割合は18.20%(前年17.59%)であり、昨年と比較すると0.61ポイントの増加となり、依然高い水準にあります。
なかでも、移動タンク貯蔵所における立入検査の重点項目として挙げている定期点検に係る義務違反は1,325件(前年1,296件)であり、昨年と比較すると29件増加したうえ、他の項目に比べて非常に多く、憂慮される状況です。
従前から移動タンク貯蔵所に対する指導については、「移動タンク貯蔵所に係る消防法の一部改正等に伴う立入検査及び命令の運用について」(昭和61年12月26日付け消防危第120号)により御尽力いただいているところですが、今回の立入検査の結果を踏まえ、別記「危険物の移送等における保安確保のための留意事項」を考慮した指導をしていただくようお願いします。
都道府県消防防災主管部長におかれましては、貴都道府県内の市町村等に対してもこの旨周知していただくようお願いします。
また、この結果については、別添2のとおり公益社団法人 全日本トラック協会、日本貨物運送協同組合連合会及び日本危険物物流団体連絡協議会にも通知し、注意喚起をしていますので参考として添付します。
なお、本通知は消防組織法(昭和22年法律第226号)第37条の規定に基づく助言として発出するものであることを申し添えます。
別添1 移動タンク貯蔵所等の立入検査結果
1 総括表
2 最近5年間の立入検査実施車両数及び基準不適合車両数の推移
3 基準不適合車両の項目別内訳
4 イエローカードの携行状況
危険物の移送等における保安確保のための留意事項
移動タンク貯蔵所による危険物の移送及び危険物の運搬における事故の発生を防止するとともに、事故が発生した場合においても被害の拡大を防止するために、今回の立入検査の結果を踏まえ、下記に掲げる事項を重点項目として、保安確保の徹底を図るものとする。
記
[重点項目]
1 移動タンク貯蔵所に関する事項
(1) 定期点検(特に5年以内の期間ごとの漏れの点検)の実施と、その結果及び完成検査済証の車両への備付けの徹底
(2) 必要な消火設備(消火器2個以上)の設置及び維持管理の徹底
(3) 電気設備又は接地導線の維持管理の徹底(断線の有無の確認等)
(4) 危険物の類、品名及び最大数量を表示する設備並びに標識の設置と維持管理の徹底(貯蔵物品の正確な表示等)
(5) 危険物取扱者免状の携帯及び危険物取扱者の保安講習受講の徹底
2 危険物運搬車両に関する事項
(1) 車両の前後の見やすい位置への標識の設置及び運搬する危険物に適応する消火設備の設置の徹底
(2) 転倒・落下防止措置をはじめとした適切な積載方法の徹底
(3) 必要なイエローカード又は容器イエローカードの携行の徹底
消防危第1号
平成26年1月6日
公益社団法人 全日本トラック協会会長
日本貨物運送協同組合連合会会長
日本危険物物流団体連絡協議会会長 殿
消防庁危険物保安室長
移動タンク貯蔵所等に対する立入検査結果について
平素から、危険物施設等における事故防止に御尽力いただくとともに、消防行政に御協力いただき感謝申し上げます。
さて、平成25年11月1日から同年11月30日までの期間を中心に全国の消防機関が一部警察機関の協力の下に実施した移動タンク貯蔵所等の立入検査の実施結果について、今般、消防庁において別添のとおり取りまとめました。
これによりますと、移動タンク貯蔵所等における基準不適合等車両の割合は18.20%(前年17.59%)であり、昨年と比較して0.61ポイントの増加となり、依然高い水準にあります。
なかでも、移動タンク貯蔵所における立入検査の重点項目として挙げている定期点検に係る義務違反は1,325件(前年1,296件)であり、昨年と比較すると29件の増加となり、他の項目に比べて非常に多く、憂慮される状況です。
貴団体におかれましても、違反項目の状況等を勘案し貴団体の会員に対して、別記「危険物の移送等における保安確保のための留意事項」について周知するとともに、危険物の輸送中における危険物の保安の確保について周知徹底してくださるようお願いします。
(別添及び別記は同様のため省略)