20121204商局第6号

平成24年12月26日

経済産業省大臣官房商務流通保安審議官

 

一般高圧ガス保安規則の機能性基準の運用について(内規)

 

一般高圧ガス保安規則の機能性基準の運用を別紙のとおり制定する。

 

附則

1.この規程は、平成241226日から施行する。

2.「一般高圧ガス保安規則の機能性基準の運用について」(平成130323原院第1号による通達)は、廃止する。

 

別紙

 

平成24年12月26日

 

一般高圧ガス保安規則の機能性基準の運用について

 

1.総則

一般高圧ガス保安規則(昭和41年通商産業省令第53号。以下「規則」という。)で定める機能性基準(規則第6条、第6条の2、第7条、第7条の2、第7条の3、第8条、第10条、第11条、第12条、第13条、第18条、第22条、第23条、第26条、第40条、第49条、第50条、第51条、第52条、第55条、第60条、第62条及び第94条の3の技術上の基準をいう。以下同じ。)への適合性評価に当たっては、個々の事例ごとに判断することとなるが、別添の一般高圧ガス保安規則関係例示基準(以下「例示基準」という。)のとおりである場合には、当該機能性基準に適合するものとする。

なお、例示基準に基づかない場合における機能性基準の運用・解釈を明らかにするため、指定完成検査機関、指定保安検査機関、関係都道府県、産業保安監督部、高圧ガス保安協会(以下「協会」という。)及び経済産業省商務情報政策局商務流通保安グループ高圧ガス保安室による運用統一連絡会を協会に置くこととする。

 

2.許可、届出、検査及び認定の手続における取扱い

(1) 以下に掲げる許可の申請、届出、検査の申請及び認定の申請(以下「申請等」という。)において適用すべき機能性基準への適合性評価に係る当該申請等の詳細な技術的事項(以下「詳細基準」という。)が例示基準に基づくときは、これらに係る申請等の取扱いは、規則で定めるところによる。

・高圧ガス保安法(以下「法」という。)第5条第1項の第一種製造者の製造の許可

・法第5条第2項の第二種製造者の製造の届出

・法第14条第1項の第一種製造者の変更の許可

・法第14条第2項の第一種製造者の変更の届出

・法第14条第4項の第二種製造者の変更の届出

・法第16条第1項の第一種貯蔵所の許可

・法第17条の2第1項の第二種貯蔵所の届出

・法第19条第1項の第一種貯蔵所の変更の許可

・法第19条第2項の第一種貯蔵所の変更の届出

・法第19条第4項の第二種貯蔵所の変更の届出

・法第20条第1項の完成検査

・法第20条第3項の完成検査

・法第20条の4の高圧ガスの販売の届出

・法第24条の2第1項の特定高圧ガスの消費の届出

・法第24条の4第1項の特定高圧ガス消費者の変更の届出

・法第35条第1項の保安検査

・法第56条の7第1項の指定設備の認定

(2) 申請等において適用すべき機能性基準への適合性評価に係る詳細基準が例示基準に基づかないときは、特に次に掲げる資料を添付させなければならない。ただし、3.(4)の事前評価書を添付する場合にあっては、②の資料を添付させることを省略することができる。

① 当該申請等において適合性評価を行う詳細基準

② ①に掲げる詳細基準が機能性基準に適合していることを証する資料(例えば、安全性を立証するための論文、規格、解析結果、試験データ等)

 

3.協会による事前評価

(1) 詳細基準が例示基準に基づかない場合における1.に掲げる機能性基準への適合性評価に関し、協会による事前評価を受けようとする者に対して、協会が別に定める「詳細基準事前評価実施要領」(以下「要領」という。)に基づき、事前評価申請書を協会に提出させるものとする。

(2) (1)に規定する事前評価申請書には次に掲げる資料を添付させるものとする。

① 詳細基準の案

② ①の詳細基準の案が機能性基準に適合していることを証する資料(例えば、安全性を立証するための論文、規格、解析結果、試験データ等)

(3) 事前評価の厳正な処理を図ることを目的として、協会に学識経験者からなる詳細基準事前評価委員会(以下「事前評価委員会」という。)を設置する。

事前評価委員会は、協会が別に定める「詳細基準事前評価委員会規程」に基づき、事前評価を行う。

(4) 協会は、詳細基準事前評価委員会規程に基づき事前評価を行ったときは、要領に基づき、速やかに事前評価申請を行った者に対し、その結果を事前評価書により通知するものとする。

 

4.例示基準の改正及び追加等

(1) 例示基準の時宜を得た適切な改正及び追加等を図ることを目的として、協会に学識経験者からなる高圧ガス保安基準検討委員会(以下「基準検討委員会」という。)を設置する。

(2) 基準検討委員会は、協会が別に定める「高圧ガス保安基準検討委員会規程」に基づき運営する。

(3) 基準検討委員会は詳細基準作成者の申請に基づき、当該詳細基準が機能性基準を満たすかどうかについて審査する。

(4) 例示基準は、基準検討委員会の報告を受け、改正及び追加するものとする。

 

別添

 

一般高圧ガス保安規則関係例示基準

 

この一般高圧ガス保安規則関係例示基準は、一般高圧ガス保安規則に定める技術的要件を満たす技術的内容をできる限り具体的に例示したものである。

なお、一般高圧ガス保安規則に定める技術的要件を満たす技術的内容はこの例示基準に限定されるものではなく、一般高圧ガス保安規則に照らして十分な保安水準の確保ができる技術的根拠があれば、一般高圧ガス保安規則に適合するものと判断するものである。

 

一般高圧ガス保安規則関係例示基準目次

 

1.境界線・警戒標等標識

2.流動防止措置

3.防火上及び消火上有効な措置

4.可燃性ガスの貯槽であることが容易に分かる措置

5.液化ガスの流出を防止するための措置

6.滞留しない構造

7.耐圧試験及び気密試験

8.高圧ガス設備及び導管の強度

9.ガス設備等に使用する材料

10.高圧ガス設備等の基礎

11.貯槽の沈下状況の測定等

12.温度計

13.圧力計及び許容圧力以下に戻す安全装置

13の2.圧力リリーフ弁

14.安全弁、破裂板及び圧力リリーフ弁の放出管開口部の位置

15.負圧を防止する措置

16.液面計等

17.特殊高圧ガス等の不活性ガス置換の方法

18.貯槽に取り付けた配管に設けるバルブ

19.ガスが漏えいした際に速やかに遮断する措置(緊急遮断装置等)

19の2.ガスを自動的に閉止する遮断措置(圧縮水素スタンド)

20.停電等により設備の機能が失われることのないための措置(保安電力等)

21.容器が破裂することを防止するための措置(散水装置:圧縮アセチレンガス)

21の2.容器が破裂することを防止するための措置(三フッ化窒素)

22.障壁

23.ガス漏えい検知警報設備及びその設置場所

24.貯槽及び支柱の温度上昇防止措置

25.毒性ガスの識別措置・危険標識

26.保安上必要な強度を有するフランジ接合又はねじ接合継手

27.毒性ガス配管の二重管

28.除害のための措置(特殊高圧ガス、五フッ化ヒ素等を除く。)

29.特殊高圧ガス、五フッ化ヒ素等の除害のための措置

30.静電気の除去

31.防消火設備

32.通報のための措置

33.バルブ等の操作に係る適切な措置

34.直射日光を遮るための措置

35.シリンダーキャビネット

36.自然発火に対して安全なもの

37.導管の架設、埋設等

38.防食及び応力を吸収するための措置(導管)

39.常用の温度を超えない措置(導管)

40.水分を除去する措置(導管)

41.通報のための措置(導管)

42.アセチレンの希釈剤について

43.アキュムレータにより圧縮空気の加圧又は減圧を行う場合の措置

44.毒性ガスの過充填防止措置

45.アセチレンの充填後の圧力

46.アセチレンを充填する容器に係るアセトン又はジメチルホルムアミドと多孔質物について

47.シアン化水素の安定剤について

48.液化石油ガスのにおいの測定方法

49.設備の点検・異常確認時の措置

50.設備の修理又は清掃

51.バルブに過大な力を加えない措置

52.エアゾールの製造

53.容器置場の周囲2m以内における火気の使用等に係る措置

54.充填容器等の転落、転倒等による衝撃及びバルブの損傷を防止する措置

54の2.敷地境界に対し4m以上の距離を有することと同等の措置

54の3.送ガス蒸発器の能力が不足したときに速やかに遮断するための措置

54の4.ガスが漏えいしたとき滞留しないような場所(コールド・エバポレータ)

55.過充填防止のための措置(圧縮天然ガススタンド)

55の2.過充填防止のための措置(圧縮水素スタンド)

55の3.流入防止措置

56.敷地境界に対し6m以上の距離を有することと同等の措置(圧縮天然ガススタンド・液化天然ガススタンド)

56の2.敷地境界に対し8m以上の距離を有することと同等の措置(圧縮水素スタンド)

57.地盤面下に設置する高圧ガス設備の室について(圧縮天然ガススタンド・液化天然ガススタンド)

58.圧縮天然ガス及び圧縮水素を製造する圧縮機の保安措置(圧縮天然ガススタンド・圧縮水素スタンド)

59.ディスペンサーからの漏えい等の防止措置(圧縮天然ガススタンド・圧縮水素スタンド)

59の2.火災を検知するための措置(圧縮水素スタンド)

59の3.温度上昇を防止するための装置(圧縮水素スタンド)

59の4.圧縮水素の充?流量の制限に係る措置(圧縮水素スタンド)

59の5.蓄圧器出口等に設ける大量流出防止措置(圧縮水素スタンド)

59の6.蓄圧器及び圧縮水素の供給を遮断する装置等の同一フレーム内への設置措置(圧縮水素スタンド)

59の7.ディスペンサーへの車両衝突防止措置(圧縮水素スタンド)

59の8.車両の誤発進等によるホースの破損を防止するための措置(圧縮水素スタンド)

59の9.車両の誤発進防止(圧縮水素スタンド)

60.原動機からの火花の放出を防止する措置

61.カップリング等に関すること

61の2・誤発進防止措置

62.設計圧力を超える圧力にならない構造(緩衝装置等)

63.集結容器を緊結するための措置

63の2.集合容器の固定に係る措置

64.集結容器及び集合容器の緊急脱圧弁

65.温度計又は温度を適切に検知することができる装置(移動)

66.防波板

67.高さ検知棒

68.附属品操作箱

69.突出した附属品の損傷防止措置

70.液面計(移動)

71.バルブ等の開閉状態等の識別(移動)

72.移動開始時及び終了時の点検・異常発見時の措置

73.可燃性ガス、酸素又は三フッ化窒素の移動時に携行する消火設備並びに資材等

74.毒性ガスの移動時に携行する保護具並びに資材等

75.移動中の災害の発生又は拡大の防止のために必要な措置

76.充填容器等の転落、転倒等を防止する措置(移動)

77.緊急時に容易に避難できる構造

78.逆流防止装置

79.溶接又は熱切断用のアセチレンガス又は天然ガスの消費

80.廃棄の基準

81.廃棄するときガスの滞留を検知するための措置

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