消防危第６７号

平成１９年３月２９日

各都道府県知事

各指定都市市長　殿

消防庁長官

 

平成１９年度「危険物安全週間」の実施について

 

危険物行政の推進につきましては、かねてより特段の御配慮をいただき、厚くお礼申し上げます。

さて、危険物を取り扱う事業所における自主保安体制の確立を図るため、毎年6月の第2週を「危険物安全週間」とし、危険物の保安に対する意識の高揚及び啓発を全国的に推進しているところであります。

平成19年度につきましても、別添「危険物安全週間実施要綱」(平成2年1月19日消防危第3号)に基づき、下記のとおり実施いたします。

貴職におかれましては、同週間を推進するための諸行事が効果的に展開されますよう格段の御配慮をお願いいたします。

また、貴都道府県内の市町村等に対してもこの旨周知されるようお願いいたします。

 

記

 

１　目的

危険物の保安に対する意識の高揚及び啓発を推進することにより、各事業所における自主保安体制の確立を図るため「危険物安全週間」を設けるものとする。

 

２　期間

平成19年6月3日(日)から6月9日(土)までの7日間

 

３　留意事項等

(1)　実施方針

国、都道府県、市町村、(財)全国危険物安全協会(都道府県危険物安全協会連合会、地区危険物安全協会)、その他関係団体の緊密な協力により、危険物の保安の確保に関する広報等を行うとともに、危険物安全週間の趣旨にふさわしい内容の行事を地域の実情に応じ、同週間のいずれかの日において実施するものとする。

(2)　重点実施項目

ア　危険物施設における保安体制の整備促進

立入検査の集中的実施、危険物事業所への周知等により、以下の事項を推進し、危険物施設の保安体制の整備促進を図ること。

(ア)　危険物施設の日常点検等による安全対策の推進

危険物施設の事故の多くは管理不十分が原因となっており、また、近年、腐食・劣化による漏えい事故の増加が懸念されていることから、消防法に基づく定期点検に加えて、日常点検を確実に実施するとともに、施設の設置環境や経過年数等に応じた維持管理を実施し、危険物施設の安全対策を推進すること。

(イ)　自主保安体制の構築

近年増加傾向にあるヒューマンエラー等による事故を防止するためには、事故原因や潜在的な危険要因を的確に分析・把握し、その対策を講ずることが必要であるため、従業員への保安教育等はもとより、安全管理体制、安全意識等を総合的に検証し、事故防止の徹底、自主保安体制の構築に努めること。

(ウ)　セルフスタンドにおける安全対策の推進

近年、増加が著しいセルフスタンドにおいて、静電気による火災、吹きこぼれ等の事故が発生していることから、顧客への周知徹底、固定給油設備等の維持管理の実施等により、安全対策の推進を図ること。

(エ)　そのほか、平成19年度危険物事故防止アクションプランに掲げる重点項目に沿った事故防止対策の徹底を図ること。

イ　危険物に関する知識の啓発普及等

(ア)　危険物安全週間の趣旨の徹底

新聞・テレビ・広報紙等による広報、ポスター・リーフレット等による普及啓発等、あらゆる機会を通じて職場等に本週間及びその趣旨を周知するとともに、広く国民に、危険物に関する知識の啓発、普及を図ること。

(イ)　講演会、研修会等の開催

本週間への積極的な取組を推進するため、危険物関係事業所や危険物を取扱う方々を対象に、有識者等による講演会、研修会等を開催し、より一層の危険物に関する知識の啓発、普及を図ること。

(ウ)　関係者が一体となった取組の推進

危険物事業者、消防機関等が一体となった事故防止のための取組について、地方レベルでの推進を図ること。

 

４　推進事業

(1)　危険物保安功労者等表彰式

(危険物保安功労者表彰、優良危険物関係事業所表彰、危険物安全週間推進標語表彰、危険物事故防止対策論文表彰等)

・期日　平成19年6月4日(月)

・場所　スクワール麹町

東京都千代田区麹町6丁目6番地

(2)　記念講演会

・期日　平成19年6月4日(月)

・講師　今村文彦氏

(東北大学大学院工学研究科附属災害制御研究センター教授)

・場所　スクワール麹町

東京都千代田区麹町6丁目6番地

(3)　危険物施設安全推進講演会(基調講演と具体的事例の発表)

ア　東京会場

・期日　平成19年6月5日(火)

・場所　スクワール麹町

東京都千代田区麹町6丁目6番地

・基調講演講師　高木伸夫氏

((有)システム安全研究所所長)

・事例発表東京消防庁

九州石油(株)

川崎市消防局

イ　大阪会場

・期日　平成19年6月7日(木)

・場所　ホテルアウィーナ大阪

大阪市天王寺区石ヶ辻町19番12号

※　基調講演、事例発表については、東京会場に同じ。

(4)　危険物安全週間推進標語の募集(実施済)

・応募点数　5,508作品

最優秀作「危険物目指せ無事故のＭＶＰ」

(5)　危険物安全週間推進ポスター等の作成及び配布

・モデル井口資仁氏(大リーグ・ホワイトソックス)

・　危険物安全週間推進標語の最優秀作を刷り込んだポスター及び小冊子を作成し、5月に全国の危険物関係事業所及び消防機関等に配布する。

(6)　主催等

ア　主催

消防庁、都道府県、市町村、全国消防長会、(財)全国危険物安全協会

イ　協賛

危険物保安技術協会、(財)消防試験研究センター、石油連盟、全国石油商業組合連合会、電気事業連合会、(社)日本化学工業協会、日本ガソリン計量機工業会