政令第380号
昭和38年12月19日
消防法施行令の一部を改正する政令
内閣は、消防法(昭和23年法律第186号)第2条第9項、第17条第1項、第17条の2第1項、第21条の2第1項、第21条の3第4項、第21条の8第2項、第21条の14、第21条の15第1項、第35条の5第1項及び第35条の8の規定に基づき、この政令を制定する。
消防法施行令(昭和36年政令第37号)の一部を次のように改正する。
目次中「第4章 消防用機械器具等の検定(第37条-第39条)」を「第4章 消防用機械器具等の検定(第37条-第41条) 第5章 救急業務(第42条-第44条)」に改める。
第11条第3項第2号中「法第19条第1項の規定により消防庁が勧告する規格に適合する」を削り、
「の放水量」を「について自治省令で定める放水量」に改める。
第14条第1号中「法第19条第1項の規定により消防庁が勧告する規格に適合する」を削り、
「ヘツドの」を「ヘツドについて自治省令で定める」に改める。
第22条第1項を次のように改める。
電気火災警報器は、次の各号に掲げる建築物(耐火建築物を除く。)で、間柱若しくは下地を不燃材料及び準不燃材料以外の材料で造つた鉄網入りの壁、根太若しくは下地を不燃材料及び準不燃材料以外の材料で造つた鉄網入りの床又は天井野縁若しくは下地を不燃材料及び準不燃材料以外の材料で造つた鉄網入りの天井を有するものに設置するものとする。
一 別表第1(17)項に掲げる建築物
二 別表第1(5)項及び(9)項に掲げる建築物で、延べ面積が150m2以上のもの
三 別表第1(1)項から(4)項まで、(6)項及び(12)項に掲げる建築物で、延べ面積が300m2以上のもの
四 別表第1(7)項、(8)項、(10)項及び(11)項に掲げる建築物で、延べ面積が500m2以上のもの
五 別表第1(14)項及び(15)項に掲げる建築物で、延べ面積が1,000m2以上のもの
第30条を次のように改める。
(消防用設備等の規格)
第30条 消防用設備等又はその部分である機械器具で第37条第1号又は第3号から第7号までに掲げる機械器具に該当するものは、これらの機械器具について定められた法第21条の2第2項の技術上の規格に適合するものでなければならない。
第34条中第3号を第4号とし、
第2号を第3号とし、
第1号の次に次の1号を加える。
二 電気火災警報器
第37条から第39条までを次のように改める。
(消防用機械器具等の範囲)
第37条 法第21条の2第1項の消防の用に供する機械器具等で政令で定めるものは、次の各号に掲げるもの(輸出されるもの(輸出されるものであることについて、自治省令で定めるところにより、自治大臣の承認を受けたものに限る。)又は船舶安全法(昭和8年法律第11号)若しくは航空法(昭和27年法律第231号)の規定に基づく検査若しくは試験に合格したものを除く。)とする。
一 消火器
二 消火器用消火薬剤(炭酸ガス及び四塩化炭素を除く。)
三 動力消防ポンプ
四 消防用ホース
五 消防用ホースに使用する差込式の結合金具(以下「結合金具」という。)
六 火災報知設備の感知器(火災によつて生ずる熱を利用して自動的に火災の発生を感知するものに限る。)、発信機又は受信機
七 電気火災警報器
(消防用機械器具等についての試験の実施業務に従事する職員の資格)
第38条 法第21条の3第4項の政令で定める資格を有する者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
一 学校教育法による大学、短期大学若しくは高等専門学校、旧大学令による大学若しくは旧専門学校令による専門学校において機械工学、電気工学若しくは工業化学に関する学科若しくは課程を修めて卒業した者又はこれと同等以上の学力を有すると自治大臣が認定した者
二 消防用機械器具等(法第21条の2第1項の消防用機械器具等をいう。以下同じ。)に関する高度の知識を有すると自治大臣が認定した者
三 消防用機械器具等の個別検定の実施業務に2年以上従事した者
(個別検定の実施業務に従事する職員の資格)
第39条 法第21条の8第2項の政令で定める資格を有する者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
一 前条第1号又は第2号に該当する者
二 学校教育法による高等学校若しくは旧中等学校令(昭和18年勅令第36号)による中等学校において機械、電気若しくは工業化学に関する学科を修めて卒業した者又はこれと同等以上の学力を有すると自治大臣が認定した者
三 消防用機械器具等に関する基礎的知識を有すると自治大臣が認定した者
四 自治大臣の指定する消防用機械器具等に関する研修を受けた者
第39条の次に次の2条を加える。
(権限の委任)
第40条 法第21条の13第1項の規定に基づく自治大臣の権限は、販売業者等(法第21条の12の販売業者等をいう。)の事務所、事業所又は倉庫の所在地を管轄する都道府県知事が行なうものとする。ただし、自治大臣が自らその権限を行なうことを妨げない。
(消防用機械器具等についての試験及び個別検定の手数料)
第41条 法第21条の15第1項の規定により納付すべき手数料の額は、別表第5のとおりとする。ただし、型式承認を受けている型式と重要でない部分が異なる型式を有する消防用機械器具等についての試験の手数料の額は、当該試験の実施に必要な経費の額を下らない範囲内において自治大臣が定める額とする。
2 すでに納付した手数料は、消防用機械器具等についての試験又は個別検定に着手していない場合のほか、返還しない。
第4章の次に次の1章を加える。
第5章 救急業務
(災害による事故等に準ずる事故の範囲等)
第42条 法第2条第9項の災害による事故等に準ずる事故で政令で定めるものは、屋内において生じた事故とし、同項の政令で定める場合は、当該事故による傷病者を医療機関その他の場所に迅速に搬送するための適当な手段がない場合とする。
(救急業務を行なわなければならない市町村の基準)
第43条 法第35条の5第1項の政令で定める基準は、次のとおりとする。
一 人口10万以上であること。
二 当該市町村の区域内の人口集中地区の人口(総理府統計局が昭和35年国勢調査の結果により公表した人口集中地区の人口をいう。)の合計が5万以上であること。
2 前項第1号の人口は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第254条の規定による人口によるものとし、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第177条第1項各号に規定する場合に該当する市町村の人口にあつては、同項の規定による都道府県知事の告示した人口によるものとする。
3 第1項の基準に該当する市町村は、自治大臣が告示する。
(救急隊の編成及び装備の基準)
第44条 救急隊は、救急自動車1台及び救急隊員3人以上をもつて編成しなければならない。
2 前項の救急自動車には、傷病者を搬送するに適した設備をするとともに、救急業務を実施するために必要な器具及び材料を備えつけなければならない。
別表第5を次のように改める。
消防用機械器具等の種別 |
試験の手数料の額 |
個別検定の手数料の額 |
|||
消火器 |
大型 |
1件につき 4,000円 |
1個につき250円 |
||
小型 |
1件につき3,000円 |
1個につき40円 |
|||
消火器用消火薬剤 |
1件につき3,000円 |
1個につき10円をこえない範囲内において自治大臣が定める額 |
|||
動力消防ポンプ |
大型 |
1件につき 1万5,000円 |
1台につき3,500円 |
||
中型 |
1件につき 1万2,000円 |
1台につき2,500円 |
|||
小型 |
1件につき8,000円 |
1台につき600円 |
|||
消防用ホース |
第一種ゴム引 |
1件につき4,500円 |
1本につき60円 |
||
第二種ゴム引 |
1件につき4,500円 |
1本につき45円 |
|||
麻 |
1件につき4,000円 |
1本につき25円 |
|||
結合金具 |
1件につき3,000円 |
1組につき15円 |
|||
火災報知設備 |
感知器 |
差動式スポツト型 |
1件につき4,000円 |
1個につき30円 |
|
差動式分布型 |
1件につき4,000円 |
1個につき85円 |
|||
補償式スポツト型 |
1件につき4,000円 |
1個につき30円 |
|||
定温式スポツト型 |
感知線型 |
1件につき4,000円 |
10mまでは40円。10mをこえるときは、40円に10m又はそのはしたの数を増すごとに40円を加えた額 |
||
その他の型 |
1件につき4,000円 |
1個につき15円 |
|||
発信機 |
P型一級 |
1件につき2,000円 |
1個につき35円 |
||
P型二級 |
1件につき1,500円 |
1個につき25円 |
|||
P型三級 |
1件につき1,000円 |
1個につき15円 |
|||
M型一級 |
1件につき7,500円 |
1個につき250円 |
|||
M型二級 |
1件につき6,000円 |
1個につき200円 |
|||
M型三級 |
1件につき3,500円 |
1個につき100円 |
|||
R型一級 |
1件につき4,000円 |
1個につき60円 |
|||
R型二級 |
1件につき3,000円 |
1個につき45円 |
|||
受信機 |
P型一級 |
1件につき 4,500円 |
5回線までは350円。5回線をこえるときは、350円に1回線を増すごとに50円を加えた額 |
||
P型二級 |
1件につき3,000円 |
5回線までは120円。5回線をこえるときは、120円に1回線を増すごとに25円を加えた額 |
|||
M型 |
1件につき1万円 |
1台につき4,000円 |
|||
R型一級 |
1件につき9,000円 |
1台につき2,500円 |
|||
R型二級 |
1件につき6,000円 |
1台につき1,100円 |
|||
電気火災警報器 |
1件につき8,000円 |
1個につき90円 |
(施行期日)
1 この政令は、昭和39年1月1日から施行する。ただし、第22条第1項及び第34条の改正規定は昭和42年1月1日から、第4章の次に1章を加える改正規定は昭和39年4月10日から施行する。
2 〔省略〕
3 危険物の規制に関する政令(昭和34年政令第306号)の一部を次のように改正する。
第22条を次のように改める。
(消火設備及び警報設備の規格)
第22条 消火設備若しくは警報設備又はそれらの部分である機械器具で消防法施行令(昭和36年政令第37号)第37条第1号又は第3号から第6号までに掲げる機械器具に該当するものは、これらの機械器具について定められた法第21条の2第2項の技術上の規格に適合するものでなければならない。